「取材記事は、取材対象に事前確認を取るべきか」発端のツイート
この日曜に、このようなツイートが話題になりました。
ずっと言おうかどうか迷ってたけど言ってしまおう。
— 西山里緒 / Rio @ビジネスインサイダー (@ld4jp) 2018年7月20日
「記事の事前チェックをさせて当然」
という考え方はマジで害悪以外の何者でもないと思う。
それを言わせるのは恥だと思うべき、メディアも、取材された側も。
そうさせることでメディアは自らの価値を損ない、「報道」の価値も損なっている。
西山里緒というライターさんのツイートで、
「記事の事前チェックをさせて当然」という考え方はマジで害悪以外の何物でもない
と言ってのけています。
このツイートを見たとき、そこまで深くは考えませんでしたが、直感的には「傲慢だなぁ」と思いました。
取材を元に間違った記事を書くリスクはあるのだから、基本的には取材対象には記事の確認を取るべきだろう、と。
記者と取材対象の間に明確な利害対立があるならともかく、「取材対象の出した情報を正確に、読者に提供する」という目的が一致しているなら、事前確認で困ることは「手間がかかる」という一点を除き、滅多にないだろうと考えていました。
まさかの、「正確性に欠ける記事」への苦情
先ほどのツイートを見かけた2日後、このようなツイートを見かけました。
え、なにこのPV稼ぎタイトル1200万ってなんの数字?バーチャルタレントって統一して言うようにしてる俺の努力はってか挑んでるのはVTuber市場じゃなくて...意図ガン無視かよ...喋った構想ほぼカットってああもう糞だるいなあ
— 加藤直人://クラスター (@c_c_kato) 2018年7月24日
一生記事チェックのないメディアの取材は受けねえhttps://t.co/VZgGVPbB8n
「取材を受けたら、自分の言ったことが大いに歪められて記事にされた」というものです。
そして、苦言を呈されている記事のライターは、まさかまさかの西山里緒さんでした。
「取材対象に記事の事前チェックをさせるという考え方は害悪」と表明した人が、「取材対象から告発されている」という事態。
なんとも香ばしい状況になっていました。
2ツイートで分かる、西山氏のいい加減さ
西山氏ご本人のツイートを辿ったところ、「この人に取材させて、事前チェックしないというのは、あまりにリスキーだな」ということが分かりました。
だって、日本語の使い方が、ものすごく雑なんですもの。
彼女は、この2つの発言をしています。
前者と後者の間で、「発言の撤回」や「訂正」は行われていません。
ずっと言おうかどうか迷ってたけど言ってしまおう。
— 西山里緒 / Rio @ビジネスインサイダー (@ld4jp) 2018年7月20日
「記事の事前チェックをさせて当然」
という考え方はマジで害悪以外の何者でもないと思う。
それを言わせるのは恥だと思うべき、メディアも、取材された側も。
そうさせることでメディアは自らの価値を損ない、「報道」の価値も損なっている。
「事前チェック」にもグラデーションがあり、
— 西山里緒 / Rio @ビジネスインサイダー (@ld4jp) 2018年7月21日
①まったくさせない
②発言部分
③発言部分 + 取材に関わる記事部分(地の文)
④全部
②と③はケースバイケース(取材対象者やトピックによって)なのかなと。ただ④が当然と思っている方が多い気はしている……。
お分かりいただけるでしょうか。
前者のツイートに対し、情報の「追加」として、後者のツイートを行っています。
「記事の事前チェックをさせて当然」という考え方はマジで害悪以外の何物でもない
という意見と
「事前チェック」にもグラデーションがあり、ケースバイケースで認められる
という意見が、「同じ立場」として語られているのです。
実際は、前者と後者は全然違う意見です。 「Aは害悪以外の何物でもない(Aは100%悪だ)」という意見と、 「Aは限定的にしか認められない(Aが悪である場合と、そうでない場合がある)」と言う意見は全く別物です。*1
こいつは、「リスクはゼロではない」という表現と「非常に危険だから排除しないといけない」という表現を使い分けないアホの論法だなと感じました。
反原発や反ワクチンの意見でよく見るアレです。
この人が「ノーチェックで、正確な記事」を書くのは、無理ですよ。
現状の発言
死んでしまいたい。泣きたい。消えたい
— 西山里緒 / Rio @ビジネスインサイダー (@ld4jp) 2018年7月24日
この通り、彼女は現在、非常にへこんでいるようですが、「私の考えは間違っていない」とも、「私の考えが間違っていた」とも発言されていません。
まずは、彼女の立場を聞いてみたいところです。
もしもライターを続けるというのなら、いい加減さと離別するか、大人しく、取材対象にチェックを受けようとするか、最低限いずれかはお願いしたいところです。
【参考】
(今井士郎)
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追記:関連記事を書きました。
*1:まさか、「ケースバイケースである」=「全ての状況で認められると考えるのは、完全に害悪」という流れ!?