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今日も元気に問答御用

アラサーサラリーマンが「考え方を考えてみる」「考えたことを書き残す」ブログ。ツイッターアカウント @shiroimai

これが守れないなら、議論をする価値はない! 議論のルール「3つの約束」

ネットでのやりとりを見ていると、いろんなところで議論を目にします。
このブログも『問答御用』なんてタイトルにしていますし、議論は元々、興味のあるところです。
今回は、建設的な議論をするための最低条件についてお話ししたいと思います。

建設的な議論とは

辞書で「議論」の定義を確認すると、これしか書いてないんですね。

互いの意見を述べて論じあうこと。また、その内容。
(デジタル大辞林より)

この記事で言う「建設的な議論」とは、以下のように定義してみます。

互いが意見を述べて論じあい、意見の一致、または、より良いと思われる意見の発見を目指すこと。

なぜ、これを「建設的な議論」と定義したかは、逆のパターンを考えていただければ分かりやすいと思います。

想像してください。
互いが意見の一致を目指さず、かつ、より良い意見も模索しない議論を。
……つまり、互いの意見をぶつけ合うだけで、永遠の平行線です。

こうならないためには、議論の参加者が3つの約束をする必要があります。
逆に、これが守れない相手とは議論をする価値はありません
可能であれば、その場で議論を打ち切りましょう。

では、どんな約束をすればいいのでしょうか。

議論の最低条件「3つの約束」

建設的な議論のために、最低限、約束しなくてはいけないのは、以下の3つです。

1.議論を経て、自分の意見を修正する可能性を常に持つこと
2.相手と合意できる部分を探すのに協力すること
3.人格攻撃で、議論は有利にならないと認識すること

筋のいい方は、この時点で「あー、なるほど」となっているかもしれません。
なぜ、こんな約束が必要なのか、解説します。

1.議論を経て、自分の意見を修正する可能性を常に持つこと

なぜ、こんな態度が必要か。
これも、逆を考えてみれば一瞬で分かります。
議論の参加者が、「自分の意見を修正する可能性」を持っていなかったら、どうなるでしょうか。

単なる意見のぶつけ合いです。
どちらも自説を曲げる気は無いわけですから、
・お互いイヤな気持ちで話を終えるか
・話し合いをやめた相手に対して「逃亡www」とか「勝ったwww」とか勝ち誇ること
しかできません。

建設的な議論とは反対です。

「自分の意見を修正する可能性」は、互いに持っていなければいけません。
ただし、約束するのは、「自分の意見を修正する『可能性』」を持つことだけです。
議論をする前から「自分の意見を修正する約束」をしろと言っているわけではないので、誤解のなきように。
意見の修正を行うとしたら、次の項目に基づいて、議論を進めてからです。

2.相手と合意できる部分を探すのに協力すること

議論は、異なる意見を比べる行為です。
しかし、異なる意見は「同じところが全くない」のか。
そうではありません。
むしろ、共通認識が全くなかったら、議論なんて無理です。

議論するときは、「両者が納得できる部分」を合意した上で、「その部分によれば、自分の意見の方が優れている」と主張しないといけません。

例えば。
裁判の例を考えてみましょう。
殺人の罪で起訴された人の裁判。
検察と被告人(弁護士)は、「殺人の事実の有無」で争っているとします。

この時、両者にはどんな「共通認識」があるでしょうか。

・殺人は法律違反である
・法には従う必要がある
・裁判の判決には従う必要がある

この辺は、間違いないですよね?
それを前提に置いた上で

・被告人は、事件の直前まで被害者の近くにいた
・被告人は、凶器を入手する手段があった

などを、追加で「合意」していきます。
合意の中に

・被告人は、事件が発生した時刻に遠くにいた(アリバイがあった)

というものがあれば、「被告人は、犯人ではない」という結論になるんでしょうね。

3.人格攻撃は、議論は有利にならないと認識すること

以下は、私がネットで見たことのある、人格攻撃を目的としたレッテル貼りの単語です。

 ■ジェンダー
 「ま~ん(女性)」「ジャップオス(男性)」

 ■政治スタンス
 「パヨク(左翼)」「ネトウヨ(右翼)」

 ■世代
 「ゆとり(若者)」「老害(年寄り)」

これらの侮蔑語を、効果的なタイミングで相手にぶつければ、「相手をイヤな気分にさせる」という目的は達成できます。
しかし、これらで「相手を感情的にする」ことは、「議論で自分の正当性を主張する」こととは、全く別次元であることを意識しましょう。

「3つの約束」の使い方

ここまで挙げた「3つの約束」は、こんな風に使いましょう。

我が身を省みる

自分が議論をしているとき、「3つの約束」を守れているか。
約束を「守る気がないな」と思ったときは、不毛な議論をしているときです。
3つの約束を守るように、態度を改めましょう。
その気が起きないのであれば、議論を早々に打ち切りましょう。

議論の相手に突きつける

どうも議論が建設的にならないな、というとき、相手に「3つの約束」を守る気があるか、突きつけてみましょう。
新たにいい議論が始まるかもしれません。

相手をフィルタリングする

世の中は、話の通じる相手ばかりではありません。
「3つの約束」を守ってくれない相手と議論をしても、時間の無駄です。
相手がそんな様子なら、やっぱり議論を打ち切りましょう。

「3つの約束」が無力な場面

相手が「3つの約束」を守る気がなく、議論が無駄になっているとしても、自分の判断で議論を打ち切れない場合は、どうしようもありません。

相手が上司であるとか。
顧客であるとか。
難癖をつけて殴りかかってくる暴漢だとか。

「あなた、態度悪いですよ?」と言えない相手に、「3つの約束」は無力です。

まとめ

建設的な議論のためには、参加者が双方、以下の約束を守る必要があります。
これを守る気のない人は、議論をする気のない人です。

1.議論を経て、自分の意見を修正する可能性を常に持つこと
2.相手と合意できる部分を探すのに協力すること
3.人格攻撃で、議論は有利にならないと認識すること

主にネットでは有効な考え方だと自負しています。
是非、使ってみてください。
(今井士郎)

桐山零と妻子捨男の議論はショッキングでした。
「もう、考えるのやめちゃってますよね」
「聞いたことも頭の表面で止めて」
「僕の気持ちをザラッとさせることだけ考えてますよね?」
そうか、挑発がいつしか「目的化」してしまう討論もあるのだなと。
セリフを引用したいのに調べられず、買っちゃいました……。