過ぎ去った夏と夏アニメと上期
夏アニメが、終わりましたね。下期も、終わりましたね。
達成できない業務目標たちを残して……。
このブログでは一度も触れてませんでしたが、今期一番楽しみにしていた作品は、『オーバーロード』でした。
- 作者: 丸山くがね,so-bin
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2012/07/30
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モモンがのレベルはゲーム内上限、レベル100。
モモンガが下僕(NPC。同じくレベル100相当)とともに飛ばされた世界は、「最強の英雄」たちですら、ゲーム換算でレベル30程度という世界。
つまり、ものすごい「俺TSUEEE!(主人公が最強。他を寄せ付けないくらい最強)」な作品な訳です。
今期の俺TSUEEEと言えば、もう一作品ありましたね?
『ゲート~自衛隊、彼の地にて斯く戦えり』です。この二つを比べてみると、片方は子供っぽい「俺TSUEEE」、もう片方は少し大人な「俺TSUEEE」だなと感じました。
ちょっぴり大人な「俺TSUEE」
ゲートとオーバーロード、二つの作品を見比べてみましょう。子供っぽいのはどっちでしょうか。
いい大人なら、どっちの方がガキっぽいかなんて一目瞭然ですね。
そう、ゲートです。
本質的な「俺」の強さ
いや、「えっ!?」じゃなくて。私は素直にそう思ったんですよ。
もちろん、異論は認めます。
なぜそう思ったか。
『オーバーロード』のモモンガって、とても周囲のことを恐れているんですよ。
正直、周りの奴らは自分からみると雑魚っぽい。
でも、自分以外にもいるかもしれない、ゲームからの転移者や未知の強敵、未知の強大な攻撃を、常に警戒しています。
結果的に、彼の勢力にに比肩しうる強敵というのは、アニメで描写された範囲では出てこないのですが。
この描写を見て、私はなんだか作り手の誠実さのようなものを感じました。
フィクションの世界の登場人物について、ついつい忘れてしまいがちなことがあります。
彼ら/彼女らも、自分の五感と知識の及ぶ範囲しか、判断材料を持っていないのです。
視聴者に見えている「壁の向こう」の風景を、彼らは知りません。
知らないところで進んでいる陰謀や、「知らないところで陰謀が進んでなんかいないこと」を、彼らは確認できないのです。
そうであれば、まっとうな思慮深さを持っているキャラクターであれば、未知の事象を適度に恐れるべきなのです。
『ゲート』における自衛隊って、すごく無警戒に「最強」なんですよ。
全く未経験だった「戦争」をしているというのに、
- 怖がらない。
- 死なない。
- 死者を悼まない。
- 殺せる相手はとりあえず殺してみる。
自分たちがその世界において「最強」であることを、あまりにも無邪気に感じてしまっている。
陰謀(現実世界の各国工作員が主人公一行を襲う)への対抗として、時々頭は使うのですが、あれは「思慮深さ」とは違う何かな気がする。
構造に気づかずにいられれば、爽快感が強いのは『ゲート』だと思います。でも、一度「異常な思慮のなさ(ゲート)」と「健全な警戒心(オーバーロード)」、それぞれを備えた「作中最強」の構図に気づいてしまうと、アニメを卒業できない程度とはいえ大人として、面白いのは後者だと思うのです。
ゲートはまぁまぁ、オーバーロードはとても、面白かったですね。
最終話の「課金アイテムだ(キリッ」の連発には、真面目に盛り上がりながら笑わせてもらいました。
一話を見て、オーバーロードを視聴継続した一番の理由?
おっぱい美女が愛という名の忠誠心を示しまくってたのがビンビンきてたからですが、なにか?
(今井四郎)
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