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- 作者: 小野不由美,山田章博
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/09/05
- メディア: 文庫
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今回も、選挙の話
前回に引き続き、衆議院総選挙に向けた選挙のお話です。
18歳以上の有権者の皆さんは、10/22の選挙でどの党に投票するか、ぼんやり考えていることと思います。
……特に若年層の人、「俺は投票する気なんてないよ」なんて言わず、是非投票してください。
私は「おじさん」に片足を突っ込んだ年齢ですが、投票者全体からするとまだ「若年層」に当たります。
「若年層」の投票率が上がって、議員から「票田」と見なしてもらわないと、私たちの年代に予算が降りてきませんから。
30代以下の人! 是非投票しましょうね!
有権者の中には、
- 国を任せられる政治家なんていない
- 候補者なんてみんな同じ
といった理由で「棄権」やら「白票」やらという選択をする方もいるでしょう。しかし、私はそれには賛同できません。
完璧な候補者なんて、いない
前回の記事にもつながる話ですが、どんな政治家が議席を獲得したところで「完璧な政策」を打ち出してくれることは原理的にあり得ません。
なにせ、政治のお仕事は、限られたお金をどのように使って、国民を幸せにするかですから、どんなに素晴らしい政策を実行したとしても「もうちょっと俺たちに配分してくれれば、俺たちはもっと幸せになれたのに」という人は現れます。
だから私たちが候補者の選定基準にできるのは、大きく分けて2つです。
- どの候補者に投票すれば、自分が一番幸せになれそうか
- どの候補者に投票すれば、世の中が一番幸せになりそうか
政治の世界で綺麗事は大事です。
でも、綺麗事は抜きにしてという視点も、ほどほどに持ってみることをオススメします。
候補者が「個人」に便宜を図れば汚職ですが、「社会的属性」の便宜を図るのは政策です。
選挙というのは、せっかく国を挙げて「有権者は意見表明していいよ?」と言ってくれる機会です。
意見表明しない自由はありますが、意見表明を放棄しておきながら「政治家はろくなことをしない」と文句を言う人は、不誠実だと思います。
「○○党に投票した奴は、責任とれよ?」という意見は、無視していい
何度も書いている通り、完璧な候補者なんていません。
まともに考えて投票している有権者であれば、候補者の意見に賛成のところと不賛成のところがあることを自覚しつつ、「一番マシ」な候補者に投票します。
ある候補者に投票することは、「その候補者の考えを全肯定する」という意味ではないのです。
自分の入れた候補者だって、働きぶりに問題があれば文句を言っていいのです。*1
政治家の不祥事や不手際が報じられたとき、ネットでは時に、「こいつに投票した奴は責任とれよ」というコメントが見受けられます。
無視しましょう。
こんなコメントが説得力を持ってしまうとしたら、投票しなかった人こそが、一番堂々と政治に文句を言えることになるじゃないですか。 なにも決めなかった人が、一番文句を言うなんて、おかしいですよね?
まぁ、目に見えて無能な候補者が当選してしまった、自分は別のマトモな候補者に投票したのに、という自負があれば、腹は立つでしょうが……。
残念ですが、それが民主主義です。こらえてください。
独裁者が現れるのを防止する対価として、私達は他人の愚かな決断に振り回されるリスクを負うわけです。
時には自分の愚かな決断が他人の賢明な決断にフォローされることもあるでしょうから、持ちつ持たれつだと思っておきましょうよ。
まとめ
- 候補者が「完璧でない」ことを理由に、投票権放棄をしないで欲しい
- 自分が一番「得する」とか「損しない」とか、そういう「一番マシ」な候補者に投票を
- 投票しないなら、政治に文句を言うのはかっこわるい
どこの政党が勝つ・負ける以上に、若年層の投票率がアップすることを期待している自分がいるような気がします。
(今井士郎)
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書きました。
*1:文句が政治に反映されるのは、次回の選挙を待たなくてはいけませんが。