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美少女の各種属性を兼ね備えたアニメ映画『君の名は。』

新海誠監督作品『君の名は。』を観てきました

仕事に行き詰まっており、ブログの更新をする余裕がありません。
これではいかん、私は仕事以外にもお小遣いを稼ぐのだ、ブログを書かねばと考えていたところで、映画の話題が耳に入りました。

「『君の名は。』が、かなり客を集めているらしい」と。

私の知識は、前に映画館で観た予告編のみ。
キャラがかわいいし興味はありました。
よし、行くか。

ということで、行ってきました。
本記事は、途中までネタバレなし、途中からネタバレありでお送りします。
ネタバレポイントでは注意を入れますので、そこで引き返していただいても結構です。

感想(ネタバレなし)

総評

5点満点で、3点というところですね。

  • 面白かった
  • 画(え)づくりが綺麗
  • 映画館で観る価値は充分
  • ラブストーリーは、主人公が妬ましくなるので苦手
  • メンタルが弱っているところに青春を見せつけられるのは、結構キツい
  • それでも、苦さと甘さのさじ加減はエンタメとして楽しむために、極めて妥当なバランス
  • SF考証については、説明されていません。「そういうファンタジーだ」と割り切って観ましょう

上で書いたとおり、多分に主観コンディションに影響された評価です。
以下のような方なら、さらに楽しく観られて、点数も1~2点上がるでしょう。

  • ラブストーリーは大好物
  • 神木隆之介クンペロペロ
  • かつ、アニメに抵抗感はない

ネタバレしない範囲で褒める

あらすじ

ストーリー展開は、そこまで「驚き」のあるものではありません。
きちんと、押さえるべきを押さえて、ストレス(ストーリーのアラが目につくとか)なく観られるように丁寧に作られている印象でした。

あらすじ
彗星の接近が迫る、夏の朝だった。
飛騨の田舎町に済む女子高生、宮水三葉(みやみずみつは)は、家族や友人から不思議な挨拶をされる。
「今朝は普通だね」と。
前日の自分は、自分の名前も分からない、教室も分からない、髪も整えない、非常に不審な行動をとっていたというのだ。

困惑する三葉は、ノートに大きく書かれた「お前は誰だ?」という文字を見つける。
訳が分からずその日を終えた三葉。
翌朝、三葉は知らないベッドで朝を迎えていた。
胸の膨らみがなく、股間に「異物」を備えた、知らない肉体で。
その日の三葉は、東京の男子高校生、立花瀧(たちばなたき)だった。

なぜか互いの体を不定期に行き来する、三葉の魂と瀧の魂。
情報交換の手段は、ケータイやノートに残された、互いの書き置きだけ。
互いに言葉を交わすこともできない二人の、奇妙な生活が始まった。

三葉かわいい!

この映画で何を見るべきかといえば、筆頭は「ヒロイン・三葉のかわいらしさ」でしょう。
瀧が目覚める度に確認してしまう程度にはスタイルがすばらしいですし、「男の体でなよなよする三葉」
「男(瀧)のメンタルで大活躍する三葉(の体)」
のどちらもかわいらしいです。

そして、和装。
浴衣姿、神社の娘としての神楽(奉納舞)姿と、和服好きにはたまらないコスチュームを見せてくれます。

あとはお約束の制服に、あられもない寝間着姿に。

画が綺麗! 音楽素敵!

次に見るべきは、なんと行っても画面の美しさ。
頻出する「彗星が見えた夜」の構図も、糸守(いともり)の湖も、糸も。
そして新宿や東京の街並みも。
綺麗だな、と思う画面が頻出します。

下手をすると、キャラクターよりも風景の方が印象的なビジュアルが多かったかもしれません。

RADWIMPSの音楽も、よかったです。
アニメ好きだとなじみやすい感じ。

コメディとして、ラブストーリーとして

前半、三葉と瀧が状況に慣れるまでは、ほとんどシチュエーションコメディの世界です。
互いが互いの体で行動するとき、どうしてもボロが出て、本人が恥ずかしい思いをする。

そのさじ加減は絶妙で、「あまりにもヒドい赤っ恥」にはなりません。
一応、本人の得にもなっていて、でも本人としては「勝手に自分の体をひっかき回すなよ!」と言いたくなるような行動で。

私、キャラクターが恥をかく描写、苦手な方ですので、このくらいが一番楽しめます。

そして、お互いにとって、相手が大切な存在になってきた頃、とある「手遅れ」が迫ります。
「あの子」が「手遅れ」にどう対応するかが、クライマックスとなっていきます。

何が起きて、どうなるのかは、劇場か下記のネタバレ部分で確かめてください。

感想(以下、ネタバレ)

以下は、枝葉の部分にコメントしていきます。
盛大にネタバレしていますので、ネタバレを回避したい方はここで戻ってください。

最小限だけど致命的なネタバレ

これは書かないと、以下の記事が意味不明になってしまうので……。

ネタバレあらすじ(クライマックス手前まで)
ある日、三葉と瀧の入れ替わりが途絶えた。
瀧は、三葉のいるという飛騨へ、三葉を探しに行くことを決める。

瀧の記憶を頼りに描かれたスケッチを見て、料理屋の店主は告げる。
「ここは、俺の故郷の糸守だ。3年前、彗星が落ちて壊滅した、糸守だ」
三葉は、3年前に、死んでいた。
この世界にもう、三葉はいない。

誰でも気になる、作品のケータイ事情

三葉と瀧。遠く離れているとはいえ、同じ日本で暮らしている前提なら、「いや、とりあえず電話してみろよ」と思いますよね。
実際は二人の間に3年の時間の差があるので、まともなコミュニケートはできないはずですが。

ただ、劇中で電話が試みられた時のアナウンスが「電源が切られているか、電波の届かない場所にあるか」だったんですよね。
つまり当該の電話番号を、誰かが契約している

お互いのかけた電話に誰かが出るとしたら、それは誰だったのでしょう?
故人である三葉にかかる訳はないですが、瀧君には、かかっていたのかもしれませんね。

なお私は、十五年間、同一のケータイ番号を使用しています
過去の美少女でも未来の美少女でも、気軽にお電話ください。

奥寺センパイ、すばらしい

美人のお姉さんキャラ、大好きです。
私と比べたら遙かに年下ですけどね。

口噛み酒はご褒美? 毒?

序盤に登場し、終盤のキーアイテムとなる「口噛み酒(くちかみざけ)」。
巫女である三葉が、ご飯(多分、蒸したお米)を、もぐもぐ、ぺっ、としたものです。
「最古のお酒の作り方」だそうで。
儀式として人前で、もぐもぐぺっ、をするので、仲の悪い同級生が嘲笑していました。

三葉の妹、四葉が「『巫女の口噛み酒』で売り出したら、いいお金になるんじゃない?」と口走ってましたが、仮に売ったら買う人は山ほどいるんだろうなぁ。

私だったらノーサンキューです。

高校時代、早弁(全部食べきらず、一部は昼休み用に残す)してる奴を見ると「一度口を付けて放置したら、雑菌が繁殖して恐ろしいことになるぞ!」と顔を歪める生物部員がいたんですよね。
その影響で、「唾液を付けて放置した食べ物」には恐怖感があります。

少なくとも、飲用に作ってはいないはずの口噛み酒。
それを3年放置したもの。
「酒なら……」とも思いましたが、アルコール添加されてる訳じゃないですからね?
ご飯をかみ砕いたものですからね?
あんなもんを飲んで、瀧君の体はなんともなかったのか心配です。

三葉お父さんの心境の変化

ラストシーン手前で、三葉のお父さん(町長)が「町に彗星が落ちる」という三葉の『妄言』を受け入れ、「避難訓練」の名目で住民を避難させていたことが判明します。

お父さんの心境の変化が、分かりませんでした。
娘(の体に入った男)に住民を避難させろと恫喝され、娘がテロ変電所破壊のテロを起こし、最後には娘(本人)の懇願を受け入れた。
彼は娘の目に、何を見たのでしょうか。

そこは、もう一歩深く描写を見たかったです。

やっぱり俺は都会がいい

人間生活が狭く、『換え』の利かない田舎暮らしは、コミュ障には恐怖です。
私は東京人ではありませんが、「都会サイコー!」と思いました。

というか、歩いてすぐに新宿って、瀧君どの辺に住んでるんでしょう?

「組み紐」「結ぶ」というモチーフは好き

和装をしていると、組み紐はよく目にします。
「組み紐」って、そもそも「くみひも」という響きが可愛らしくて好きです。
そして、程良く太くて細くて風情があって、綺麗です。
紐を編んでるシーンや、時間を紐が結ぶシーンは、地味にお気に入りです。

終わりに

点数は3点と付けましたが、この程度語りたくなるくらいにはいい映画でした。
甘酸っぱいのを見せられても憤死しない自信があるならば、観に行って損はないはずですよ?
(今井士郎)