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日常業務からブログ執筆まで! 作業短縮のための辞書登録を、原則論から考える

前回の記事では、ブログの執筆にMarkdown(マークダウン)記法を採用したことをお話ししました。

私はMarkdown記法への転向にあたり、ほんのちょっと、記述用の単語を辞書に追加登録したりもしました。

今回は、結局、役に立つ辞書登録ってどんなのよ? という観点で、私が考えている原則論をご説明しようと思います。

辞書登録の前提 ~親指シフト環境のおさらい~

しつこいようですが、私が利用しているのは、pomera DM100環境親指シフトです。

キングジム デジタルメモ ポメラ DM100 ブラック

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親指シフトの重要な欠点として、キーボードの記号入力に弱いというのがあります。

「@」や「:」は打てませんし、「<」「>」も日本語入力ONでは打てません。

pomera DM100の親指シフト環境で、日本語入力をONにしているとブログの見出しタグとして「<h2>」と打ち込んでから日本語入力を再開するにも

「英数」キー(日本語入力OFF)→「<」→「h」→「2」→「>」→「英数」キー(日本語入力ON)

と6ストロークが必要です。

ローマ字入力であれば、

「<」→「h」→「2」→「>」→「F10」

の5ストロークだけ……そこまで変わらないですね。

私は、

「は」→「た」→「2」→「Space」

の4ストロークで「<h2>」が出るように辞書登録しました。
これは「みだし2」を由来とする文字列ですが、どういう経緯かはこちらの記事を読んでください。

辞書登録するときの原則論を整理する

辞書登録単語の効果測定式

前述の通り、私は以前も辞書登録ノウハウの記事を書いたわけですが、この際、辞書登録時の考慮事項について用語を定義し、以下のように定式化してしまおうと思います。

入力時間短縮を目的とした辞書登録は、下記の「総短縮効果」を最大化するために行う。

総短縮効果打数削減効果×有効登場頻度×暗記負担係数
有効登場頻度実登場頻度衝突頻度

  • 斜体の要素は、多い方が有効。

  • 太字の要素は、少ない方が有効。

用語の定義

では、式に出てくる各要素(用語)を定義・解説していきましょう。

総短縮効果:
辞書登録が、総合的にどれだけ効果があるか。効果の大きさの傾向は、上記の式で示される。以下に、各用語の定義を行う。

打数削減効果:
辞書登録があることで、目的の単語を1回入力する手間がどれだけ減らせるか。
例)「今井士郎」を親指シフトで入力するとき、「いまいしろう」と打つなら、「6回の動きでのべ8個」のキーを打つ。*1
「いま」で「今井士郎」に変換できるように辞書登録した場合、「いま」は「2回の動きでのべ3個」のキーを打つだけで済むので、1回あたりの打数削減効果は「4回」や「5打」となる。

暗記負担係数:
登録した単語を「思い出す」のが、どれだけ簡単か。どんなに打数を削減できる単語登録を行っても、実際使うときに思い出せなかったり、調べないと分からなかったりするのであれば、効果は薄い。
「自然にすっと思い出せる」状態を1とし、「登録したはいいものの、全然思い出せない」状態を0とする。
例)「まし」で「今井士郎」に変換できるように登録すれば、打数削減効果は大きい。しかし、「まし」から「今井士郎」に変換できると覚えるのは不自然なので、活用できるかは怪しい。利用者が問題なく思い出せるなら、どんなにひねくれた登録でも暗記負担係数は1である。

実登場頻度:
登録した単語を、実際に打ち込む頻度。主観的に、単語登録をしておいて、「よかったな」「楽になったな」と思う度合い。
例)「今井士郎」という単語は、各記事で一回以上登場する。*2それ以外で登場するかというと、あまり登場しない。

衝突頻度:
登録した単語が、他の単語の変換時に邪魔になる頻度。単語登録をしておいて、「いらねぇよ」「邪魔だよ」と思う度合い。
例)「い」で「今井士郎」に変換できるように登録してしまうと、「胃 」と変換したいときにも「伊」と変換したいときにも「今井士郎」が真っ先に出てきてしまう可能性がある。邪魔だと感じたら「衝突」と扱う。

有効登場頻度:
実登場頻度-衝突頻度 つまり、「登録しておいてよかった」感覚ひく「邪魔だよ」の感覚。実際の回数とは必ずしも相関しない。たまの「衝突」がものすごく邪魔に感じるかもしれないし、しょっちゅう「衝突」が発生しても、たまの「実登場」がとてもありがたく感じるかもしれない。

解説したい単語は、以上です。

登録単語の特性について

では、どんな単語を登録すればよいか、考えてみましょう。

ポジティブ(総短縮効果が上がる)特性は、斜体で、
ネガティブ(総短縮効果が下がる)特性は、太字で記載します。

  • 登録単語を短くするほど、「打数削減効果」は上がります
  • 登録単語を短くするほど、「衝突頻度」は上がります
  • 登録単語を短くすることの、「暗記係数」への影響は、一概には言えません。元の単語からかけ離れることで覚えにくくなるかもしれませんし、短くなることで覚えやすくなるかもしれません。
  • ひねくれた(元の読みとかけ離れた)単語を登録すると、「暗記係数」的には覚えにくくなりますが、「衝突頻度」は下がることが期待できます。また、元の読みを意識しなくていいということ、極端に短い「打数削減効果」の高い単語にできるかもしれません。

つまり、辞書登録すべき単語は、

  • 普通に入力するより断然楽に入力できるようになる単語(打数削減効果が高い)で

  • 登録の恩恵を充分に受けられる回数登場する単語(有効登場頻度が高い・実登場頻度が高い)で、

  • ちょっと普通には変換されない方法で登録(衝突頻度を下げる)し、

  • 忘れないように一工夫する(暗記しやすくする。一度に登録する数を限定するとか、目的の単語と因果関係を持たせるとか。)

という方向性を持たせるべきだということですね。

日本語では、こんなのを登録しています。 - 「よろ」→「よろしくお願いします」

  • 「あざっす」→「ありがとうございます」

  • 「あざっした」→「ありがとうございました」

  • 「いj」→「以上」(ローマ字入力用)

  • 「くろし」→「■」(「くろしかく」から連想)

  • 「しろし」→「□」(「しろしかく」から連想)

  • 「くろだい」→「◆」(くろのダイヤ」から連想)

ようやく、Markdown用辞書登録タグ一覧

長々と理論を書きましたが、Markdown記述用に新規登録した単語は、これだけだったりします。

「すた」→「*」 「すたた」→「**

だって、見出しは「# 」とか「## 」(末尾は半角スペース)と直打ちするだけですし、文字サイズははてな記法でも使用していた
「せしさ」→「<span style ="font-size: 0%">」が使えますし。

*(アスタリスク)は、pomera DM100の親指シフトだと、打ち込みようがないんですよね。

おわりに

そんなこんなで、実はMarkdown記法、覚えることもほとんどなくて、かなり快適だったりします。
「段落内の改行」をするためには、単に改行するのではなく、半角スペースを二つ並べないといけないので面倒ですが。
それも、編集画面でスペース記号を表示させるように設定したら、ほとんど負担が気にならなくなりました。

特にpomeraニアンはてな記法ユーザは、転向して損はないと思いますよ。

また、今回記載した単語入力短縮のための辞書登録理論は、Markdown記法とかはてな記法とか関係なく、いろんな状況で使えるはずです。

是非お試しください。

使ってみた連絡や、理論の穴に対するツッコミなんかをいただけたら、多分相当喜びます。

(今井士郎)

数学的でない掛け算を書きまくってると、ウォーズマン理論を思い出してしまいますね。

*1:「ま」と「ろ」で親指シフトする

*2:記事の末尾で署名するので。