621、レイヴン、G13、そして戦友。楽しんでいますか?
8月25日に、満を持して発売された、FROM SOFTWAREの名物タイトル『ARMORED CORE(AC)』の最新作、
『ARMORED CORE 6 FIRES OF RUBICON(AC6)』、皆さん楽しんでいますか?
多くの過去作ファン……には全然人気がとどまらず、すでに過去15作全作品を合算した本数より売れているそうですね。
私は発売日に購入し、9/20に一巡目クリア、10/18にトロコンしました。
当時のプレイ時間は90時間くらい。
今回は、AC6のプレイの楽しさについて語っていきたいと思います。
- 621、レイヴン、G13、そして戦友。楽しんでいますか?
- 私のAC遍歴
- AC6は「死にゲーになって難しくなった」とは一概に言えないと思う
- 「ミッション失敗は大損害」から「ミッション再挑戦は当然」への変化
- スタッガーという『工夫の余地』
- ストーリーがよい
- いいからみんな、ルビコン3へ行け
私のAC遍歴
私は、アーマード・コアシリーズのごく一部をクリアしている程度の旧世代型レイヴンです。
まともにクリアしたのは、2無印までですね。
- 1(無印):クリア。小説も買った
- Project Phantasma:クリア
- Master of Arena:ノータッチ。小説は買った
- 2:クリア
- 2 Another Age:途中で断念
- 3:途中で断念
- ~4系まで:ノータッチ
- 5:割と序盤で断念
小説作品2作にはプレミアが付いているそうですが、実家にあったかなぁ。売っちゃったかなぁ。
プレイステーション版の『スプリガン』を遊んだのが、FROM SOFTWAREとの出会いでした。
攻略本の中で、皆川亮二先生だったか、たかしげ宙先生だったかが、「アーマードコアが面白かった」と褒めていて。
すでに3作目「Master of Arena」くらいまでは展開されていたACに、一作目から挑戦したのでした。
AC6は「死にゲーになって難しくなった」とは一概に言えないと思う
デモンズソウル、ダークソウル、ブラボにSEKIROにエルデンリング。
「ソウルライク」などというジャンル名にもなってしまったFROM SOFTWAREの『死にゲー』たち。
FROM SOFTWAREは、これらのゲームの成功で、一気にネームバリューを上げました*1。
AC6は、これらのゲームたちの特徴を引き継いで、「死にゲー」になったという評価もされています。
それは一定、真実ではないかと私も同意します。
多くのステージ・ボスは、一般的な技量のプレイヤーが初見攻略できることを想定した難易度ではありません。
過去作は、一発クリアできるステージが大半でしたし。
私も、いわゆる「ボス」たちには、二桁回数の挑戦を強いられてばかりでした。
しかし、「死んで当然」のゲームデザインになったことは、必ずしも「難しくなった」とは評価できないと思います。
「ミッション失敗は大損害」から「ミッション再挑戦は当然」への変化
かつて私がプレイしたACシリーズで、ミッションの失敗は『大損害』でした。
成功報酬はなく、修理費・弾薬費の支出は強いられる。
資金が貯まらなければ、パーツの買い換えもできない。
「借金」が貯まり過ぎれば、救済策兼ペナルティである「強化人間手術」が待っている。
ミッションの失敗時は、強い気持ちで損害を受け入れてド級のリトライドリトライをするか、誉れを捨てて挑戦前のセーブデータをロードするかの二択を強いられました。
しかし本作では、撃墜された世界は「なかったこと」になって物語が再開されます。金銭的なペナルティはありません。
しかもチェックポイントから、ボスで敗退したならボスへの再挑戦からスタートできる。
これはある意味で、とても「失敗に優しい」ゲームデザインになったと言えるでしょう。
621は安心して死に、無制限のリトライの中で活路を見いだしていき、ゲーム内世界の歴史としては「無敗のG13・レイヴン」という恐るべき傭兵の物語が紡がれていく。
『失敗』のストレスコントロールには、とても成功しているのがこのゲームだと思うのです。
スタッガーという『工夫の余地』
あれだけパラメータの多いゲームだと、私程度のゲーマーでは知らない/気付いていない攻略情報が、まだたくさんありそうです。
しかし、「スタッガー」という要素はヌルゲーマーにも分かりやすい「工夫の余地」を与えてくれました。
製作者インタビューで「戦いの途中にも、プレイヤーが成功体験を得るチャンスを設ける」と語られていましたが、まさにそんな感じ。
敵が棒立ちになりダメージ量が加算される「スタッガー」という状態が設定されることで、プレイヤーは下記のような観点でも戦闘のプランニングを求められます。
これは、アセンブルの最中の葛藤であり、戦闘中の葛藤でもあります。
「ああ! スタッガー状態にしたのに、距離が遠いしブレードも火器もリロード中で追い打ちできない!」
みたいな自体が、戦闘中にまま起こります。
これがAC6の戦闘に慣れてくると、
「あと一撃でスタッガー! 弾倉は満タンだし格闘攻撃にも充分な間合い! くらえキック! 敵がスタッガーになったぞ! パイルバンカーぶつけろ! 全砲門開け!」
ってなことが頻繁にできるようになるわけです。
プレイヤーとしての成長を感じられる、幸せな時間。
「ボスを撃破する」
「最強のプレイヤーになる」
という段階の手前に、無数の「実感しやすい上達ポイント」を設けてくれているので、ゲームの最大の御褒美である「達成感」を味わいやすくなっていると思います。
ストーリーがよい
いいですよね。AC6のキャラクターたちとストーリー。
本作のストーリーはキャラクターたちのセリフで語られますから、ストーリーの良さはすなわちキャラクターの良さ。
シリーズの例に漏れず殺伐とした世界ではあるのですが、本作は主人公に対して好意的に接してくれるキャラクターが多いのでびっくりしました。
多くの621がそうであったように、チャプター3くらい以降はすっかり、ハンドラー・ウォルターの忠犬になっていましたよ。
ハンドラー・ウォルター
ごすずん……。
「戻って休め」という声の優しさ。
そして、私が最初に到達した最終ステージでの、「お前にも……友人ができた……」は、涙なしには見られません。
ごすずんーー!!!
「621、仕事の時間だ」って言われて、日常の仕事を始めたいです。
エア
文字通りの紅一点。
全体的に良識的なセリフが多いのですが、敵が山ほど待ち構えている中で「せっかくです。招待に応じましょうか」とか、みんな大好き奇人の妄言に「静かにさせてもらえると助かります」とか、セリフの端々が好戦的ないい女。
共闘シーンは余裕があるものでもなく、全然エアちゃんの活躍を見られなかったので、もう少し活躍を眺められるシーンが欲しかったですね。
ラスティ
イケボ戦友。
裏もなく、敬意と好意から主人公と好意的関係を結ぼうとするAC乗り……だと……???
最初から最後までイケボでした。
解放者ルートの共闘ステージは、興奮しっぱなしでしたよ。
声優である加瀬康之氏の実況は、一巡目全部と二巡目開始した辺りまで拝見しました。
この前、ペイターの中の方とV.Ⅲ ペイターに対峙するミッションをやってる様子をライブで見ました。
加瀬さん、ステージボスを初見攻略してみたり、あきらかに私よりゲームがうまいです。
シンダー・カーラ、チャティ・スティック
この人たちも、けっこう621を好いてくれていますよね。
助けに来てくれたカーラの声が、とっても優しい。
次はカーラの中の人の実況に追いつこうかな! と思ってます。
素の声はとても可愛らしいので、嬉しいやら戸惑うやら。
RaDの二人について語るのはそれだけだ。じゃあな。
ミシガン
レッドガン舞台迎撃は、一番好きなミッションです。
攻略できないうちから何度も何度も聞かされた「投げると遠くまで飛ぶ!」は、未だ聞かされる度に、リアルで吹き出しそうになりながら戦っています。
2000倍です! 曹長! と言ってしまう空気の読めないオオサワさんには親近感。
大豊娘々
どのステージで会えますか?
いいからみんな、ルビコン3へ行け
AC6、とにかく楽しいです。ロボは格好いいし、戦闘は興奮するし、ストーリーも素晴らしい。
そして、最新ゲーム機で描かれる風景も、やはり美しい。
ヌルゲーマーの私だってトロコンできました。
並の腕と根気があれば、きっとクリアはできます。
今年最大の話題作、やらないのは損ですよ。
(今井士郎)
*1:私は、SEKIROしかクリアしてません。ブラボには挑戦したものの、陰鬱過ぎて楽しくなくて投げました。