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犬と警官と錯綜する意見

紀州犬が人を襲い、警官が射殺するという事件がありましたね。
3人で13発も発砲したということで、眉をひそめる人も多そうです。
私でも、近くでそんなことされたら、生きた心地がしないでしょう。
そんな中、感想をツイッターで発表して騒がれてる小説家の方がいます。
……うん。理性的なのから変なのまで、山ほど絡まれたらしく、ツイート削除されてますね。
一応言っておくと、銃の使用、しかも13発の発砲で犬を殺したことについて苦言を呈した小説家の方がいたのですよ。
意見交換とか持ちかけてみたかったのですが、ここでそんなの持ちかけても、「変なのの一人」と見られてブロックされて終わりそうなので、ご本人に話しかけたり、ツイートを引用したりはしないことにしましょう。
私は銃の使用に肯定的な意見ですし、小説家ご本人の意見はバランスを欠いているという認識なのですが、この件に関するご本人のツイッターでの扱われ方(山ほどの知らない相手から、とりあえず罵倒される)の方がよっぽど、バランスを欠いていそうですからね。

今回の銃の使用に反対する立場って、どんなのがあるのか考えてみました。

  • 警官の銃の使用は、全面的に認められない
  • たかが犬相手の銃の使用は、全面的に認められない
  • 時と場合によるが、今回は銃なしでいくらでも対処のしようがあったはずだ
  • 打ってもいいが一発で当てろ。二発以上撃つな
  • 多少撃っても良いが、いくらなんでも13発は多すぎるだろ

上から順に、極端な「発砲忌避」の意見のつもりです。
小説家の方は、真ん中くらいの意見という印象を持ちました。
「動物愛護センターの職員なら、殺さずに捕まえることもできたろう」というのが、取材の結論のようですから。

理想論としては、充分に納得できる意見です。
ワンコはあんまり悪くない。
ただ、肯定派の意見としては

  • とはいえ、目の前で人が襲われていたら、持てる手段で犬と戦うしかないだろう。警官は。
  • 「麻酔とかなかったのか」って意見もあるけど、いや、携帯しないでしょう。そんなものは。
  • 動物愛護センターを悠長に待つわけにもいかないでしょうし
  • しつけのなっていない犬の命よりは、警官の無事(命、ではない。怪我しないこと)の方が重要
  • でかい犬と、棒や素手で喧嘩したら、高確率で怪我をするでしょう
  • 銃を使うのは仕方ないですよ
  • 的は小さいし、充分な発砲訓練も受けてないでしょうし、犬になかなか当たらないのは仕方ない
  • 13発、やむなし

といったところです。

こういう問題で考えたいのは、「プロも、経験相応に『慣れている』だけの『人間』だ」ってことですね。
昔、プロっていうのは専門家で、専門分野でなら何でもできると思ってました。
ですが、自分が仕事(バイトの時期から)を実際にやってみて、
「プロも、知ってることしか知らないし、できることしかできないんだなぁ」と学びました。

警官は問題対処のプロですし、職業として銃を持つことを許されています。
でも、人間なんです。
訓練と経験相応の能力しか発揮できません。
実戦やら発砲やらの経験は、幸いにしてまだ平和な(だと思いたい)日本では、そんなにないはずなのです。
幸い、今回の発砲は、きちんと「人を守る」方に機能したんです。
素直に警官を讃えるわけには、いかんもんでしょうかね。
(今井四郎)